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ぐ~たらオタクの似非考察日記

アニメ・マンガ・ゲーム・ライトノベルについて考察するブログです。

FF15の映画「キングスグレイブ」 感想 既存邦画の映像表現を光速で置き去りにしたスピンオフ映画

ゲーム 映画

FF15の映画「キングスグレイブ」(直訳:王の剣)を土曜日に最速で観賞して来ました。
結論から言うと滅茶苦茶面白かったです。
トレイラーの時点で相当なレベルの3DCGであることは予期していましたがいい意味で期待値を遥かに上回りました。
簡単に感想を書き残しておこうかなと思います。
※ちなみにネタバレあるのでご注意を

1.ガッチリと作りこまれたストーリー

FF15はヴェルサスから数えると10年もの期間が掛かっています。
当然設定も膨大な量になっており、非常に制約が大きかったはずです。
ですが、ガッチリと作りこまれた脚本は感情移入するのに十分な造りこみでした。

以下があらすじになります。

あらすじ

神聖なるクリスタルを擁する魔法国家ルシス。クリスタルを我が物にしようとするニフルハイム帝国。 二国はあまりにも長い戦いの歴史を続けていた。 ルシス国王レギス直属の特殊部隊「王の剣」。ニックス・ウリックら「王の剣」は魔法の力を駆使し、 進行してくるニフルハイム軍を辛くも退けていた。 しかし、圧倒的な戦力の前に、レキ?スは苦渋の決断を余儀なくされる。 王子ノクティスとニフルハイム支配下のテネブラエ王女ルーナとの結婚、 そして、首都インソムニア以外の領地の放棄―。 それぞれの思惑が交錯する中、ニフルハイムの策略により 人知を超えた戦場へと変貌したインソムニアで、ニックスはルシス王国の存亡をかけた戦いに向かう。 全ては“未来の王”のために。

ざっくり言うとルシス王国とニフルハイム帝国が戦争をしておりルシス王国の特殊部隊員ニックスが奮闘する話です。
そこに、移民問題や自治、二国間の複雑な政治的交渉を絡めて重厚な仕上がりになっていました。
主人公達特殊部隊「王の剣」は移民で構成されている部隊で国王から魔法の力を借りて国を守っています。
しかし、戦況は悪化しており半ば使い捨てのようにされる王の剣隊員には徐々に不満が燻ってきており隊員内にもきな臭い雰囲気が漂っている・・・
という感じです。
そういった個人の国家に対する複雑な感情が絡み合って物語をつむいでいくというわけですね。

とは言うものの本作品の真の魅力はそこにあるわけではありません。
例えば移民のお話が現代社会の痛烈な風刺になっているとかそういうわけではありません。
後半はそういった複雑な展開も鳴りを潜めます。
本作品はあくまで王道のエンターティメントものだといえるでしょう。
そしてそのエンタメ要素を何が担っているのかといえば、現時点での国内最高峰ともいえる3DCGだといえます。

2.ハリウット映画の超大作並みの映像表現

正直なところ邦画として考えると、あらゆる既存映画の映像表現をぶっちぎりで突き抜けていて頭一つどころか遥か高みにまで到達しており既存の実写映画などが本作に少しでも近づけるというイメージが一切わきません。
もはや映像のレベルはハリウット映画の大作並みであり、とくに映画後半のアクションシーンはパシフィック・リム等を彷彿とさせます。巨大モンスターと召喚獣(正確には巨像)のバトルを背景に主人公ニックスと敵役グラウカ将軍がテレポートと高速移動を駆使した猛烈な空中戦を繰り広げ、バックに広がる新宿をモデルとした王都インソムニアと相俟ってすさまじい映像美でした。
しかもこれを実質制作期間はわずか1年*1で作ったというのを聞いて脱帽しました。
まさか日本の会社でここまでの3DCGを作り上げることができる等とは思っていなかったからです。

実際には複数の制作会社と連携していて、国外19社・国内30社もの制作会社を取りまとめていたそうです。
国外の会社ではImageEngine等と連携していたようです。
ImageEngineはインデペンデンスディ最新作なども担当しているそうで、なるほどレベルの高さも納得という感じではあります。
しかし、国内の制作会社も複数参加しており、これは素直に各制作会社さんに対しては賞賛して良いと思います。

邦画として考えたときキングスグレイブは一つのターニングポイントと考えても良いかもしれません。
少なくとも国内CG史には確実に残ることになるでしょう。

3.まとめ

しっかりとした重厚なストーリーと群を抜いた映像表現。
登場キャラが多く、若干内容を把握するのに手間取るかもしれません。
また、映像もワープという能力を駆使する上で展開がめまぐるしく動くためにキャラの位置などを把握するのが難しい部分という欠点もあったりします。
ストーリーについてもスピンオフ映画という都合上、3部作映画のPart1のような終わり方でもあります*2

しかしながら、そういった欠点を補って余りあるほどにポテンシャルを感じさせてくれる映画でした。
CGである利点を生かしたド派手なアクション。
ハリウッド映画では見られない魔法vs科学という設定を生かした不思議な世界観。
また主人公の熱い生き様や(良い意味での)中二病的な雰囲気も感じさせるルシス王国の歴代の王達とのやりとり。
あくまで日本的な設定でありながらハリウット超大作並みの映像表現という他に類を見ない作品になっています。
既存のハリウット映画や邦画ではなかなかみることができない作品でしょう。

FF15を買う予定ではない人にも進められる映画です。

現在、新宿バルト9他で絶賛公開中です。
ネット配信もされる予定ですが是非劇場の大スクリーンで見ることをお勧めします。

*1:プリプロダクションが1年半ほど

*2:ただ、話に区切りはしっかりつきます